ドラゴンヘッドを読む(3) スピラー本で気付いた、ヘッド&テイル時間進行の誤り



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私が西洋占星術におけるドラゴンヘッド&テイルの解釈誤りに気付いたのは、ジャン・スピラー著『前世ソウルリーディング』を読んだためです。




その前から、インターネット上で見かけた『ドラゴンヘッド前世占い』が気にはなっていました。
「どうも正確に反対のことが書かれているらしい……」と感じたので、気に留めていたものです。


宿の「業」を前世と見立てる手法を始めとして、世にある『前世占い』は私の記憶とは全く掠りもしません。自分が持つ前世記憶はもちろん、今の現実も言い当てていないと感じます。
もしかしたら、「前世記憶を持つ人など存在しない」「前世など現実にあるわけがない」という前提で、適当な作り話を書いている占い師が多いのかもしれない。そう疑ってしまうほど当たっていません。
少しだけ当たっているかなと思ったのが、伝統的な月星座による前世占い。それでも漠然としたイメージでなんとなく近い、と感じる程度です。
(そして唯一、的確に前世を表していたのが宿曜占星術の「宿」でした。このことは宿曜占星術のページ他で再三述べてきた通り)

そのように当たらない前世占いばかり流布されている中、『ドラゴンヘッド前世占い』だけは正確に反対の結果だったので、これは調べる価値があると思いました。たとえ間違っているとしても、正確に反対ということは何らか真理に触れている可能性があるからです。
それで、ドラゴンヘッドで前世を読むという手法を流行させたアメリカの西洋占星術師、スピラーの本を読んだわけです。

決定的でした。
スピラーという占星術師が基本のサイン(星座)解釈に忠実なプロフェッショナルであるために、どの文章がどのサインを指しているのか明確に読み取ることができ、おかげで西洋占星術の誤りの筋道を知ることができました。

スピラーもそうですが、このジャンルにおける西洋占星術師たちは、
「ドラゴンテイルのあるサイン=過去世」
「ドラゴンヘッドのあるサイン=今世~来世」
と考えていたわけです。

既にお伝えしている通り、この時間進行は逆です。

以下に実例として、遠慮なく使える素材である筆者を取り上げて詳しく解説します。
(プライベートブログに書いてきた話がベースとなっています)



筆者の例

筆者ネイタルホロスコープでの各感受点位置

ドラゴンヘッド: 山羊座
ドラゴンテイル: 蟹座

この場合、スピラー本で解釈すると次の通りになります。

スピラー解釈(要約):
あなたはこれまでの前世で温かい家庭や組織に恵まれてきました。現世でも家庭人でしょう。長い間、家庭などの集団という大きな傘のもとで暮らしてきたため、依存心が非常に強い人です。拒絶されることを極端に恐れていて、自分自身も他人を拒絶することが出来ません。曖昧な返事をして流されてしまいがちです。

また非常に感情が強い人です。冷静な思考力を持つことは最も苦手で、感情に押し流されることが多いはずです。恐怖や不安に襲われるとパニックを起こします。

このような弱点を乗り越えると、実は12星座中で最もリーダーに向く資質を持っています。繊細な感情で部下の気持ちを理解しますから、組織をうまく統率することが出来る理想的なトップとなります。


筆者を知っている人はきっと「あり得ない」と笑うと思います。
もしかしたら、怒りだす人もいるかもしれません。「お前なんか、家庭人という言葉を浴びる資格すらない!」と言って。

スピラー解釈と反対に、私は長い転生の間、一度たりとも温かい家庭で育ったことがありませんでした。自分で家庭を持ち、「家庭人」として生きたこともありません。一つ前の過去世は特にひどかったと思います。私としてはめずらしく結婚し家庭を持ちましたが、「家庭人」とはとうてい言えなかったはずです。

記憶している前世: 私は前世では一切家庭をかえりみることなく、仕事に生きて死にました。子供と会ったのも、記憶にあるのはたったの二回きり。妻にも子供にも申し訳なく思っています。
当時、私はある組織のリーダー格(二番手)であり、確かに主君との絆には恵まれました。しかし組織への依存心はなかったと思います。むしろ少しも依存しなかったこと、「孤高」を気取り援助を求めず、独りきりの世界に閉じ籠もったことが失敗のもとでした。
感情をコントロールすることには長けていたので、「冷静な思考の持ち主」と称されていましたが、ロボットのような冷たい人間だと思われてしまったようです。温かい血が流れていない、と言われることが今は最も辛いです。
実は当時キャパシティオーバーでパニックに陥ってもいたのですが、それすら周囲には伝わらなかった。もう少し感情を顔に出し、パニックに陥っていることも伝えていれば良かったのだと思います。
このような反省から、今世以降では感情表現して生きることが目標です。


この通り、今世以降の目標までスピラーの解釈と正確に反対となっています。
スピラーは蟹座が過去、山羊座が未来だと思って、山羊座へ向かうようアドバイスしているものです。

私がスピラーのアドバイスを鵜呑みにしてしまったらどうなるでしょうか?
前世の繰り返し。元の木阿弥。同じ轍を踏むことになります。

時間進行を逆に解釈することは、実は大変な誤りです。

確かにヘッドを目指せば地上で成功しやすいのです。何故ならそれこそが慣れた生き方であり、修練の末に得た果実があるから。
しかし都合の良い成功ばかり求めていては駄目です。
インド占星術の解釈に照らし合わせれば、この誤りによる弊害がよく分かるはずです。後述します。

他の方の例


筆者一人の例だと信じない人が多いらしい。そこで他の方の例も少しご紹介します。

個人情報に関わるため詳しくはご紹介できないのですが、前世記憶を持ち、その記憶が確実に裏付けられていると認められる方についても同様でした。


〔Aさん〕

ドラゴンヘッド: 山羊座

ドラゴンテイル: 蟹座

Aさんは前世で強力なリーダーとして生きました。「依存心がある」どころか全くその正反対にリーダーらしい人格で、反骨精神で戦いに挑み、敵に捕縛され亡くなられています。今世でもお若いのに気品と風格ある印象の方です。今後は平和な日常と、家庭の温かみも味わいながら人生を送っていただきたいと願います。


〔Bさん〕

(ご本人の希望でカットしました)


かろうじて書けるかなという範囲のみご紹介しました。
個人が特定されないようにぼかしながら書いていますが、削除ご希望の場合はご連絡ください。


次ページでは、インド占星術の解釈が意味することについて読み解いてみます。

>>(4)へ続く

吉野圭 著 https://astrology.kslabo.work/

※この記事では占星術師の敬称略