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ドラゴンヘッドを読む(4)インド占星術の解釈を読み直す

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前ページ(3)で書いた通り、ジャン・スピラーらアメリカの西洋占星術師によるドラゴンヘッド&テイル解釈は、どうやら時間進行が逆だったようです。
何故、このような誤りが生じたのか?
謎を解くため基本に戻り、インド占星術のヘッド&テイル(ラーフ&ケートゥ)の解釈を読み直してみましょう。

西洋人にとっての罪と恩恵 ドラゴンヘッド&テイルにまつわる神話と、この感受点がどちらも「凶」として解釈されることは冒頭に書きました。
同じ「凶」でもヘッドとテイルで意味合いは少し違い、それぞれ次のように解釈されます。

ドラゴンヘッド(ラーフ): 過去世カルマの報い ドラゴンテイル(ケートゥ): 過去世カルマの借り
いかにも東洋的、シンボリックで意味が分かりづらい解釈です。
少しは仏教に馴染んでいる日本人ですら理解することが難しいですね。
近代の西洋人が初めてこの解釈に触れたとき、「???」と頭の中を大量のクエスチョンマークが駆け巡ったことは想像に難くありません。

それでおそらく翻訳者は西洋人に分かりやすくするため、
「報い」を「キリスト教的な福音(恵み)」
「借り」を「キリスト教的な罪業(要、贖い)」
と翻訳して伝えたのでしょう。
おそらく、ここが誤りの出発点です。

西洋人にとって、「報い」は必ず未来でなければなりません。何故ならそれは、人間が過去の罪を贖(あがな)った結果として神様が下さるものだからです。
このため西洋人は「テイル=過去の罪」、「ヘッド=未来のご褒美」と解釈したのだと思います。
(意識して宗教に従ったというよりは、幼い頃からの刷り込み教育で無意識的にそう解釈したのだろうと思います。スピラーたち神秘主義者が宗教に縛られているのであれば、異教徒の思想として憎まれる「輪廻転生」など認めるはずがないので)

人間の一般的な心理としても、
「悪いことは過去」
「良いことは未来」
なのだと考えたほうが精神衛生に良いことは確かです。未来に良いことが待っていると考えれば心が前向きになるでしょう。西洋占星術におけるヘッド&テイルの時間進行の誤りは、そのような人間心理の影響もあるかもしれません。

東洋人は「報い」「借り」をどう解釈するか いっぽう、東洋の仏教圏において「報い」は、良いニュアンスも悪いニュアンスも含むフラットな言葉です。
そもそも「報い」は神様が下すものと考えられて…

ドラゴンヘッドを読む(3) スピラー本で気付いた、ヘッド&テイル時間進行の誤り

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私が西洋占星術におけるドラゴンヘッド&テイルの解釈誤りに気付いたのは、ジャン・スピラー著『前世ソウルリーディング』を読んだためです。




その前から、インターネット上で見かけた『ドラゴンヘッド前世占い』が気にはなっていました。
「どうも正確に反対のことが書かれているらしい……」と感じたので、気に留めていたものです。


宿の「業」を前世と見立てる手法を始めとして、世にある『前世占い』は私の記憶とは全く掠りもしません。自分が持つ前世記憶はもちろん、今の現実も言い当てていないと感じます。
もしかしたら、「前世記憶を持つ人など存在しない」「前世など現実にあるわけがない」という前提で、適当な作り話を書いている占い師が多いのかもしれない。そう疑ってしまうほど当たっていません。
少しだけ当たっているかなと思ったのが、伝統的な月星座による前世占い。それでも漠然としたイメージでなんとなく近い、と感じる程度です。
(そして唯一、的確に前世を表していたのが宿曜占星術の「宿」でした。このことは宿曜占星術のページ他で再三述べてきた通り)

そのように当たらない前世占いばかり流布されている中、『ドラゴンヘッド前世占い』だけは正確に反対の結果だったので、これは調べる価値があると思いました。たとえ間違っているとしても、正確に反対ということは何らか真理に触れている可能性があるからです。
それで、ドラゴンヘッドで前世を読むという手法を流行させたアメリカの西洋占星術師、スピラーの本を読んだわけです。

決定的でした。
スピラーという占星術師が基本のサイン(星座)解釈に忠実なプロフェッショナルであるために、どの文章がどのサインを指しているのか明確に読み取ることができ、おかげで西洋占星術の誤りの筋道を知ることができました。

スピラーもそうですが、このジャンルにおける西洋占星術師たちは、
「ドラゴンテイルのあるサイン=過去世」
「ドラゴンヘッドのあるサイン=今世~来世」
と考えていたわけです。

既にお伝えしている通り、この時間進行は逆です。

以下に実例として、遠慮なく使える素材である筆者を取り上げて詳しく解説します。
(プライベートブログに書いてきた話がベースとなっています)



■筆者の例筆者ネイタルホロスコープでの各感受点位置

ドラゴンヘッド: 山羊座
ドラゴンテイル: 蟹座

この場合、スピラー本で解釈すると次の…

ドラゴンヘッドを読む(2) 西洋占星術のテイルとヘッドの時間進行は、「逆」である

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インド占星術の解釈についてもいずれご紹介しようと思っていますが、先に核心から述べることとします。

西洋占星術におけるドラゴンヘッドとテイルの解釈は、前記事に書いた通り、このように言われています。
「ドラゴンテイルは悪い前世の因縁。凶」
「ドラゴンヘッドは目指すべき未来。吉」
※単純化しています

ここで天地を逆さまにするような推測を申し上げます。
――西洋占星術師の先生方。その解釈、おそらく逆です。

つまり、
ヘッドが過去(今に対応する過去カルマ)
であり
テイルが未来(今後補うべき運命の欠け)
です。

これはインド占星術の受け売りで述べているわけではありません。
インド占星術はひとまず脇に置いて、あくまでも実体験として前世記憶を持つ筆者、そして同じく前世記憶を持つ他の方々の出生ホロスコープを根拠として述べています。

前世記憶を持つ人は非常に希少なので調査対象の数も少ないのですが、筆者のもとにあるデータに限れば全て(つまり100%)、ドラゴンヘッドが過去世を表していました。
占いで100%の数字はなかなか出ないので、これはほぼ確実と言えるのではないかと思います。

もちろん、筆者のもとに集まるデータに偏りがない、とは言えません。
何故ならある運命を持つ人には、似たような運命を持つ人が引き寄せられ集まる傾向にあるからです。このためもしかしたら私のもとには特殊な人々ばかり集まっている可能性もなきにしもあらずです。
このため断言はできないのですが、インド占星術での解釈や、インドに伝わる神話を読み込んでもやはり私のデータが示す結果のほうが理屈が通る気がします。

そもそも「頭(口)」を始まりとし、「尾」を終わりと考えるほうが言葉としても自然です。
神話には真理や事実を示唆するための暗喩(暗号)が織り込まれているもの。
「たかが神話。作り話」と考え、言葉や数字をおろそかにすべきではないでしょう。
言葉が持つ単純なイメージが真理を示すことは往々にしてあります。
次ページでは実例を示します。

>>(3)へ続く

吉野圭 著 https://astrology.kslabo.work/

ドラゴンヘッドを読む(1) インドの神話をひもとく

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近年「前世占い」と言えば『ドラゴンヘッド前世占い』が思い浮かぶほど、ドラゴンヘッド&テイルは西洋占星術でポピュラーな感受点となってきました。
しかし、ご存知の通り、ドラゴンヘッド&テイルを読む手法は現代の西洋占星術には伝わっていません。今ではインド占星術のみに伝わる手法です。
※実は西洋にも古代は輪廻転生思想がありました。後述

西洋占星術とインド占星術は源流は同じでも、宗教的な背景が大きく異なります。このため、西洋の人々がドラゴンヘッド&テイルを解釈する際に少し誤りが生じているようです。
ドラゴンヘッド&テイルの実践解釈の前に、このページでは「ドラゴンヘッド&テイルとは何か?」という基本と、西洋の人々の誤解について書きたいと思います。


ドラゴンヘッド・ドラゴンテイルとは何か まず基本から。
「ドラゴンヘッド」・「ドラゴンテイル」は惑星ではなく、地球から見た太陽の軌道月の軌道交点です。 アセンダントなどと同じように、惑星に準じる扱いの「感受点」になります。
〔参考図〕by Wikipedia

この図では下の点(昇交点)が「ドラゴンヘッド」、上の点(降交点)が「ドラゴンテイル」です。後でご紹介するように、月の交点が竜の頭と尾に喩えられる伝説がもとになった呼び名です。
インド占星術ではそれぞれ、「ラーフ」と「ケートゥ」と呼びます。中国語では「羅睺」「計都」と書きますが、これは古代インド語の音をそのまま漢字で表記したもの。中国占星術に馴染みのある人でない限り分かりづらいし、発音しづらいので、日本で漢字表記する時は意訳にて「竜頭」「竜尾」と書くほうが一般的です。

英語圏では、ドラゴンヘッドを「ノースノード」、ドラゴンテイルを「サウスノード」と呼びます。英語から翻訳された占星術のテキストもこう訳していることが多いと思います。
(例外として、ジャン・スピラーの著書の日本語訳では「ドラゴンヘッド」「ドラゴンテイル」と表記されています)
「ノード(node)」は単に「交点」という意味です。実は月の交点以外にも「ノード」はあります。しかし占星術で月の交点以外が使われることはあまりないので、「ノード」と表記されていればそれは月の交点を意味することになります。

二つに分かれたドラゴン。悲劇としての輪廻 月の交点に「ドラゴン」の名が与えられているのは、インドに伝わるこのような神話が由来…

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