太陽星座占いは「悪魔崇拝」発祥!? 太陽中心で占うべきではない真の理由

2022年8月28日日曜日

西洋占星術講座 占星術コラム

 〔2023/8/25改稿〕

 

ここのところ近現代の政治思想を学んでいて気付いたことがあります。

それは太陽を自分自身と見て性格を読む現代占星術が、実は19世紀の思想活動から生まれた

“世界を反転させる”

目的での呪いであるということです。


占星術は近代までアセンダントを重視してきた

これまでに書いてきた話を少し振り返ってみます。


雑誌などで「あなたの星座」として紹介されている12星座が太陽星座だけを指すことは、当記事を読まれている読者様ならもうご存知のことと思います。


この太陽星座一つで人の個性を占う手法は、長年にわたり誠意ある占星術師たちから批判されてきました。

人をたった12種に単純化して分けることは、ホロスコープを総合的に読む占星術の本来の手法に反するからです。

のみならず、太陽を「本人自身」と見て太陽中心にホロスコープを鑑定することも占星術の伝統に反します。


古い占星術の書物をひもとけばすぐに分かることですが、19世紀までの占星術ではホロスコープの起点となる星座(アセンダントサイン/上昇宮/上昇星座)を最重視してきました。

欧州では占星術で個人の性格を読む習慣はなかったものの、占星術師たちは上昇星座とその支配星に力点を置いて読んでいたのです。


この事実は近年、欧米および日本の占星術書物では隠されるようになりました。歴史修正です。

あたかも占星術は古代から太陽を中心として占ってきたかのような主張をするプロ占星術師もいます。


しかしかつての占星術がアセンダントを「占う対象(人なら本人)」とみなしてきたことは、古い占星術の手法を保存してきた東洋・インド占星術などでも裏付けられます。

たとえばインド占星術では上昇点=本人の魂と見て分析するのが伝統的な占い方です。

(ただし現代のインド占星術師も何故かこの過去を否定して、「インド占星術に魂などという概念はない。個人の性格を読むことも一切ない」だとか「インド占星術でも太陽星座を本人として読む」などと歴史修正を始めました。少し前の本を読めば「インド占星術では上昇星座をその人の魂として観る」と書いてあるのですが、どうしてそのような嘘をつくのでしょうか?)


関連記事:

【伝統手法について】アセンダントを基礎性格として読む

【インドではありませんが】東洋に保存された過去~ハウスの伝統的な読み方


私がこのように言っても

「太陽で性格を読まない時代があったなんて、嘘だ嘘だ嘘だ! 無名なお前の話なんか嘘に決まってるッ!!」

と非合理な理由で反発される方が多くいます。

信じたくないからといって、唱え続ければ歴史が過去から書き換わるということはありません。ぜひご自分で図書館へ行き古い本を調べてください。

近年でも著名な現代占星術師である鏡リュウジ氏の書籍に次の通り記されています。


『占星術の文化史』鏡リュウジ著,原書房,2017年より。太字は当ブログ筆者による



伝統的な占星術においては、太陽は七つの天体のうちの一つにすぎず、とくに重要な位置は与えられていない。

P64


(引用者追記:現代占星術の父と呼ばれるアラン・レオの筆名は)自身が生まれた時に東の地平線から上昇していた星座が獅子座であったために、レオという名前を選んだといわれている。

P53

ただしこのアラン・レオが後年、「太陽星座で性格を占う」という手法を推進することになる。後述。


 このチャートでは、第一ハウス(東の地平線)とその星座の支配星が患者を、第六ハウスと呼ばれる位置とその星座の支配星が病気そのものを表すのである。

P282

ハーブと占星術を用いて治療した、かつての欧州の伝統医術による診断法。


 ユングのチャートでは、水瓶座が上昇している。…

 土星はユングの第一ハウス(自分自身)を表す位置にあり、…

 P311

これはユングの娘グレーテが父の出生ホロスコープをリーディングした解釈の要約。


太陽星座占いは「売卜」のエセ占星術

太陽星座占いが商売目的で広められてきた「エセ占星術」であることは、私も中学生の頃から気付いていました。

太陽星座は出生時間が分からない人でも簡単に占えるので、雑誌などで広く普及して占い師たちの生活を潤わせたのだと考えられたのです。


この話は占星術師たちの間でもおなじみのよう。

前出の書籍よりプロのぼやきを引用すると

(太陽星座占いがあったから一般の人々の間で星占いが生き延びた。占星術が普及して占星術師たちが食べられるようになった)

 しかし、その一方で、プロ占星術家の間では、星座占いの評判は芳しくない。

 僕自身、まじめに占星術を何十年も学んできたという女性が地方のミニコミ誌で星占いを書き始められたときに、こんなふうに言われたことがある。

「いや、本当はこんな記事は書きたくないんですけどね、頼まれて仕方なく」

 売卜(ばいぼく)という言葉がかつて使われていたようだが、専門的な占星術の安売りをしているという意識もあったのだろう。

 実際、英国の占星術職業団体は、かつて太陽星座占いを書くことを倫理規程上、会員に禁じていたこともある。…
P45 

ということで、やはりプロの方も「食べるために仕方なく」太陽星座占いの記事を書いているのだなあと窺えます。


「売卜」とは厳しい言葉ですが、まさに私が受け付けられなかったのも占い師たちのそのような商売根性。誤りだと分かっていながらお客様を騙すような言葉を並べ立てるのは感心しません。


太陽星座占いの歴史は浅い。流行は1968年~

さて、ではいつからどこでこのような「売卜」こと太陽星座占いが生まれたのか?


私は不勉強なもので

「20世紀初頭、アメリカの広告会社が盛んに宣伝して太陽星座占いが普及した」

という噂話しか知りませんでしたが、前出の書籍に詳しい歴史が載っていました。時系列に引用しておきます。


1.バトラー『ソーラー・バイオロジー』(1887年)

アメリカのオカルティストで、神智学協会やいくつかの秘密結社に属していたヒラム・E・バトラーが提唱した占星術の手法。これが太陽星座占いの発祥ではないかと見られる。

『ソーラー・バイオロジー』とは、占星術を太陽中心のバイオロジーという「生物学」として読み替えるもの。

ホロスコープのチャートも太陽を中心とする図を用いる。バトラー曰く「生物は誕生時に太陽から放出される12種類の息吹(電磁的な影響)を受ける」らしい。

当時の著名な占星術師からは「疑似占星術」と酷評されたものの、アラン・レオ、エバンジェリン・アダムス等に影響を与えたと考えられる。


2.アラン・レオ(1867-1917年)の太陽崇拝占い

現代占星術の父と呼ばれるアラン・レオは占星術の出版で成功をおさめたが、神智学協会とも関わりが深かった。

神智学の祖であるブラヴァツキー夫人の著書『中心的霊的太陽(Central Spiritual Sun)』で説かれる太陽崇拝思想は、アラン・レオに大きな影響を与えたと思われる。

「性格こそ運命」と考えていたアラン・レオは、占星術に神智学の太陽崇拝を取り入れ太陽中心の占い技法を組み立てていく。

彼の著書『万人のための占星術(Astrology For All)』では太陽星座が第一に取り上げられ、生まれ日ごとに太陽星座について解説されているとのこと。おそらくこれが、現代の太陽星座占いのベース。


3.リンダ・グッドマン『太陽星座(Sun Sign)』(1968年)

そのストレートなタイトル通り、太陽星座だけで個人の性格を占った最初の本。英語圏で大ベストセラーとなった。

未来予測などはせずに、太陽星座による性格占いにこだわって各星座ごとの行動パターンなどを細かく描写した。

学生時代の鏡リュウジ氏はこの本を読み、彼女の詩情溢れる文体に夢中になったとか。爆発的ヒットしたのはそんな文体のせいもあるだろうが、「太陽星座だけ」の分かりやすさが大衆受けしたものと思われる。

太陽星座占いはアラン・レオが提唱した20世紀前半には全く受け入れられなかったが、グッドマンの書籍がヒットしたことでようやく一般に普及していくことになる。


――以上の歴史で分かる通り。

太陽星座占いが普及したのはグッドマンの本がヒットして以降だから、1970年代より後のことですね。おそらくこのグッドマンの書籍が爆発的ヒットした背景に、私が聴いた「アメリカの広告会社による猛烈アピール」ということがあったのだと思われます。


つまり太陽星座占いが普及し始めてまだ50年ほどしか経っていない。

バトラーによって太陽崇拝占いが提唱された時から数えたとしても、たったの135年です。


このような占い技法を「完全に正しい」とあくまでも言い張る人たちが多いのは、おかしいと思いませんか?


もちろん占いは歴史学ではないので、当たると考える人が多ければ新しい技法でも取り入れて良いと私は思います。

でも太陽星座占いは「当たっている」という感覚や理論、データが先にあって生まれたものではなかったようです。


金儲け目的、との考えすらお人好しの勘違いだったかもしれません。

どうやら太陽星座占いは、一部の人たちが何らかの目的で掲げている政治思想が先にあり、その人たちの都合で創作された技法であるらしい。


捻じ曲がった主張が叫ばれるときは、政治か宗教絡み

明らかに現実と異なる捻じ曲がった主張が一方的に大声で叫ばれるときは、たいてい政治思想または宗教が絡んでいます。


最近の世相でもそのようなことが数多くありました。

新型ウイルス、米国大統領選、日本の元首相暗殺事件……等々。

連日メディアを通して現実と矛盾する物語がプロパガンダされ、疑問を口にする人がいると工作員らしき者たちがわらわら寄って行き集団で取り囲み、「デマ、デマ! 陰謀論、陰謀論!」と大声で叫び続ける。

明確に異論潰しを目的とした「自称ファクトチェック」の記事も大量に書かれました。それでも抵抗する人たちの言論は、最終的にアカウント凍結やシャドウバンなどの“デジタル焚書”で消されてしまいました。

これは現実を捻じ曲げようとする思想集団が行っている言論操作です。


太陽中心の占星術をあくまでも「正しい」と言い張る人たちにも、上記の“工作員”たちと同じ臭いがあるように感じます。


私はまだ十代の頃、勇気を出して対面で占ってもらった占星術師に

「(太陽)星座の性格がぜんぜん当たっていないのですが…」

と訴えたことがあります。するとその占星術師は血相を変え

「太陽星座が当たってないなんてあり得ない、絶対おかしい。あなたの性格が悪いんだ、あなたが太陽星座に合うよう性格を直しなさい!」

と説教を始めました。

まるでカルト宗教信者のような狂気を感じ、恐怖を抱いたことを覚えています。

(それで私は全く西洋占星術を信じていなかったのですが、後に伝統的な技法を知ってその的中率の高さに驚いてはまりました)


振り返って考えれば、あのときの占星術師も疑念を抱きながら自分をごまかしてお仕事されていたのでしょう。

だからこそ狂信的カルト信者の態度となってしまう。

背後には業界からの無言の圧力があったのだと思います。太陽星座占いを伝道しなければ仕事を取り上げられる、という。


このような異論を許さない狂信の裏には、必ず政治思想や宗教が潜んでいるものです。


太陽星座占いは、世界を反転させるための呪符か

では太陽星座占いの裏にある政治思想(または宗教)とは、いったい何でしょうか?


太陽星座占いが19世紀、秘密結社のもとで生まれたという歴史からピンと来られる方もいるでしょう。

「神智学(しんちがく)協会」という言葉がたびたび出てくることも重要なヒントです。


どうも太陽星座占いも、19世紀の欧州で流行したアンチ・キリストすなわち「悪魔崇拝(あくますうはい)Satanism」と呼ばれる思想文化から生まれたようだと分かります。


神智学は、厳密には悪魔崇拝ではない

厳密には「神智学」を「悪魔崇拝」と呼ぶのは誤りです。

「神智学」とはあくまでも神学の一種であり、キリスト教的な教義に則ってさまざまな神秘主義・オカルト主義を解釈していこうとする学問だからです。このため徹底して形而上の思想※を持ちます。


※形而上(けいじじょう)は、漢語では「形を超えた目に見えない理念、普遍真理」などのこと。欧米語の翻訳として使われる場合は漢語とはニュアンスが異なり、プラトンのイデア界やキリスト教の天界を指す。また、それら神的な世界を感じ取る感性や学問のこと。「神智学」においては、霊魂や死後世界などキリスト教以外のスピリチュアル的な概念も広く含む。


このように形而上を掲揚している点において、神智学者たちは反形而上の唯物論者(=反キリスト=本義の悪魔崇拝者)たちと真逆の立場にあると言えるでしょう。

だから神智学を提唱する人たちは、共産主義者などの唯物論者から攻撃されていますね。現代ネットやテレビでよく見かけるスピリチュアリズムへの過剰な弾圧も、主にこの共産主義者たちが行っているものです。


【悪魔崇拝の本流については別館参照。閲覧注意】悪魔崇拝の歴史。唯物思想と宗教、血みどろの戦い


ただし19世紀以降の神智学には大きな変化がありました。

霊能力者、ブラヴァツキー夫人が設立した『神智学協会』は魔術や東洋の宗教教義など、キリスト教が「悪魔崇拝」と呼んで禁じる思想を扱うようになったのです。

(このためキリスト教原理主義者からも神智学協会は「悪魔崇拝の組織」と呼ばれ弾圧されています)


神智学協会にキリスト教を打倒する目論見があったのかどうかは疑問です。

形而上を受け入れる立場をとりますので、少なくとも無神論者や共産主義者など破壊的な思想を持つ殺戮集団とは別の存在でしょう。

しかし、神智学の源流を辿ればキリスト教に弾圧された古代ギリシャ文明や異国の宗教へ行き着きます。理論的には確かに「アンチ・キリスト」の遺伝子を持つことになります。


実際、ブラヴァツキー夫人のもとには多種多様な秘密結社の構成員たちが集ったようです。

太陽中心の占星術を生んだバトラーやアラン・レオも、いくつかの秘密結社に属していました。

彼らが自覚していなかったとしても、秘密結社群の根底にあったアンチ・キリストの流行「世界を反転させたい」との野望は、汚染された空気のように影響を与えたことでしょう。



「悪魔崇拝」の定義に注意

ここで補足。

アンチ・キリストや悪魔崇拝という用語だけで反射的に「ヤバイもの!」と決めつけないでください。


実際「悪魔崇拝」の名のもとでヤバイ構造を持つ思想もたくさん生まれていますが、本来の「神智学」が推進したスピリチュアルの思想には、世界を救う可能性が高い要素も含まれているため私は肯定的に捉えています。


実は、何を「悪魔崇拝」と定義するかはキリスト教徒ではない我々外部の視点からだと難しいのです。

キリスト教徒は自分たちの神を信じない人全てを「悪魔崇拝者」とレッテルして弾圧しているだけ。

したがって、

悪魔崇拝(キリスト教以外の全ての宗教※) = 悪

というわけではないのです。

 

※あちら側の視点に立つならば、キリスト教に入信せず神社仏閣へお参りしている日本人も全員「悪魔崇拝者」という定義になってしまいます。実際に現代のキリスト教系カルトは「日本人は悪魔崇拝者だ!」と呼んで憎み、神社へ油をまいたり墓を破壊して歩くなどの犯罪行為をしています。これはこれで危険なカルトなので彼らの話を信じないように。【参考】陰謀論カルトに気を付けて


キリスト教の滅亡を願う人々は、キリスト教徒から見れば敵であり「悪」ということになるのでしょうが、我々信者でない者にとっては全くどうでもいい話。

逆に彼らは殺戮カルト教団に弾圧されてきた被害者であり、場合によっては味方となることもあるかもしれません。


だからネットで伝道しているカルト宗教の教祖が「悪魔崇拝!」とレッテルしているからといって、脊髄反射で叩いてはダメです。

五芒星や六芒星など自然のモチーフは本当に「悪魔」なのではありません。もしそう考えて自然界に敵対するならば、この宇宙から出て行くしかありませんね。どうぞ出て行ってください。

 

いっぽうで、「キリスト教もろとも世界の全てを破壊してやる」と考えている者たちは現実に存在します。

彼らは自分たちが「悪魔」と呼ぶ地下の魔神を祭り、その魔神の名を借りて破壊と殺戮を繰り返しています。

このような者たちだけは、我々にとっても有害な「本物の悪魔崇拝者」と呼べます。


そんな「本物の悪魔崇拝者」が望むのは、世界を反転させることです。


つまり、

善行を奨める天国の神を地獄へ送る

(殺戮など)悪行を奨める地獄の魔王を地上の神とする

…ということ。


このような思想に基づき、彼らが世界中で行っているのが「善悪反転」の歴史修正です。

キリスト教とは関わりの薄かった東洋も例外ではありません。

共産主義に侵された中華歴史などは「善悪反転」し放題、歴史修正の最前線となっています。すでに日本でも歴史反転が始まっています。


【詳しくは筆者別館参照】虐殺王を「正義の人」として賞賛、歴史反転の代表例



太陽星座占いは「世界を反転させる」運動に基づく

ここまで読めばお分かりではないでしょうか?

太陽星座占いが、「世界を反転させる」目的で普及させられた魔術であることが。


コペルニクスは天地をひっくり返す地動説を唱え、キリスト教の教義に風穴を開けました。

地動説は古代ギリシャ人の天文知識を蘇らせたものです。そんなギリシャ由来の地動説を唱えることは、ギリシャ文明を弾圧し滅ぼしたキリスト教に対するアンチ・テーゼだったわけです。(コペルニクス本人にその意識はなかったようですが)

後世コペルニクスの説を支持し宗教裁判にかけられたガリレオなどは、天文学上の正しさを求める学者としての誠実を貫いただけでしょう。


ただこの天地反転が、反キリストの革命家たちから見れば勝利の突破口に見えたのだと考えられます。


時代を下って19世紀になるとアンチ(反)・キリストの思想活動が爆発的に流行し、世界を反転させたい者たちによって地動説は革命※のシンボルとなります。


※革命は欧州語でRevolution。これは漢語の「革命」とは違う意味で、「反転」のこと。

【別館】Revolutionとは


ヨーロッパでは昔から願望を叶えるために図形などを用いた呪符が密かに使われてきたそうです。そのような願望実現魔術の習慣が、現代の『引き寄せスピリチュアル』のもとになっています。


おそらく「太陽星座占い」もその呪符の一種です。


結論

以上の歴史背景から。

占星術において、惑星の中心を反転させた

「太陽星座占い」はアンチ・キリスト活動家たちによる、世界を反転させるための呪符である

と読み解くことができます。


世界破壊の呪符を使い続けることなかれ

筆者は占いを科学ではなく、

「信じるか信じないかはあなた次第」

の神秘(形而上)に属するジャンルと捉えています。


しかし、神秘には神秘なりの「真理」というものが存在します。


真理とは、嘘をつかず・私利私欲に動かされず、誠実に対象へ向き合う探究者だけが辿り着ける境地。

占いで言えば、実占データを積み重ねたり、古典をひもとくなどしてその真理を模索するのが占星術師としての正しい在り方ではないでしょうか?


一般の人が「当たるか当たらないかよく分からないジャンル。エンタメだからテキトーで良い」と考えているからと言って、人間たちの勝手な我がままで占い技法を創作して良いものではありません。


まして、

「世界を反転させ破壊したい。殺戮自由な地獄を実現したい」

などというおぞましい願望に染まった思想活動家たちの魔術なら、受け入れて使い続ければ世界破壊に加担することになってしまう。


そこまで考えるのは馬鹿馬鹿しいと笑われる方も。

真理ではないうえに、誰かの思想活動の呪符を掲げて使い続けるなんて気持ち悪くありませんか?


占星術は、宇宙全体の共通言語だと私は考えています。

おそらく形而上に属する高次霊たちの言語です。

人にとっては、魂が地上に生まれるときに持たせてもらえる、転生履歴や将来計画を詰め込んだ唯一の高次情報です。

そんな形而上の言語を人間都合で勝手に書き換えることは不利益しかありません。


盲信的な太陽中心主義を見直しましょう。

水瓶座の時代が始まっています。そろそろ古い時代の魔術、太陽星座占いの呪いから脱するべき時です。


占星術は天動説が正解

最後に筆者の考える占星術の真理を書くと、「天動説」が正解。大地はフラットと設定して読む必要があると考えています。

これはあくまでも占星術限定の真理です。


筆者はキリスト教徒ではありませんので、現実として天動説を信じる者ではありません。天文学では太陽中心の地動説が正しい。当たり前です。


しかし占星術で個人なり、集団なりの運勢を読む場合は

“地上視点”

から空を眺めることが理に適っています。

何故なら我々は地球に生まれ、地上で生活しているからです。

そのため思考のうえで天動・フラットな地表として現実を平面に置き換えなければなりません。


【参考図】占星図とはこの三次元図を人の視点で平面に書き換えただけの二次元図でしょう。占星図を読むために、なにも本当に天動で地面がフラットだなどと信じる必要はないのです。

ウィキペディア「地球の自転」より


世界を反転させたいなどという野心によって、太陽中心主義に反転させ、太陽からの視点で読むのは理屈で考えてもおかしくないですか?

だって我々は太陽に生まれ落ち、太陽の上に住んでいないでしょうに。


同じ理由で、天地反転のヘリオセントリックも扱いに注意しなければならないと思います。

時には神の視点に立って客観的に地上を眺めることも必要なのかもしれませんが、それによって我々自身が神(太陽)そのものになったと勘違いしてはなりません。

我々は、あくまでも地球生まれの地球育ち。この“地上”で生きているのだという現実を忘れてはならないと思います。


私がこのように考えるのは輪廻転生の体験に基づき、「魂は太陽系にだけで転生しているわけではない」という広い視点を持つことができたから。

多くの人は太陽系だけに囚われているので、唯一神としての太陽の視点を獲得することを欲するのだと思います。

そうではなく、地球や太陽系は一時期の旅行先なのだと考えれば、今ここにいる地上の視点こそ貴重に思えるのではないでしょうか。


“ホロスコープ”とは時空を読むための地図です。

今いる時空を読まなければ、ここに生まれた意味がないでしょう。


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