ミスティック・レクタングルとは

2024年7月14日日曜日

占星術コラム 複合アスペクト

 〔2018/7/10筆。プライベートブログからの移動記事です〕

 

 

【複合アスペクト】 ミスティック・レクタングルとは


書籍に解説が載っていないということでお問合せいただきました。


この複合アスペクトは二対の180度と、120度・60度で形成されるものです。
言葉で説明しても分かりづらいと思うので画像を見てください。こんな感じで、長方形の中に×が描かれているように見えます。


 

 そもそもイージーとハードの複合アスペクトというだけでも解釈が難しいうえ、ミスティック・レクタングル自体あまり語られてこなかったので、プロの占星術師でも言及を避けるかもしれません。

私も手持ちの本のなかで探してみましたが、確かに解釈が見つかりませんでした。語っていたのは松村潔氏だけ。


参考までに松村氏の解釈を引用します。

 名前に「神秘的」を意味するミスティックとついているのは、割に強力なアスペクト連合だからです。オポジション(180度)、セクスタイル(60度)、トライン(120度)の組み合わせを内臓し、通常では到底無理な題材の応用能力とか、強い生産性を持っています。特に総合化する能力にたけていて、仕事能力などではかなり役立ちます。

一つのオポジションの緊張感から逃れようとして、調停のアスペクト、つまり60度側にずれていくと、そこでも異なるオポジションに出合います。そこでまた戻ろうとすると、元のオポジションにぶつかります。オポジションはターゲットに向かう意識だとすると、二種類の異なるターゲットがあることになります。この二種類の異なる働きかけ能力を混ぜ合わせ、新しい混合的な能力を生み出すのです。作家、クリエイターにはかなり多いアスペクトで、これを持っている人は、積極的に使うべきでしょう。
※引用元は下参照

いかがでしょうか、この角度をお持ちの方は何か心当たりありますか?



私が思うこと


著名な先生の後に私ごときが言うべきではないのかもしれませんが、一応経験上の見解を書いておきますと
「困難の多い人生だが、サポートする人(魂)も多く、ピンチな時に救われることが多い」
アスペクトだと思います。
松村先生が仰るようにクリエイターにこのアスペクトが多いのも、困難を芸術の肥やしとして活かすことが可能だからではないでしょうか。
また、「調整役に向く」と言われるのも、自己の中に対立と調停を持っているためバランスを取るのがうまいのだと思われます。


いずれにしても、困難を活かすことが可能なアスペクトであると言えます。
イージーとハードの複合アスペクトは全て同じく「困難を活かすことが可能」と言えるのですが、たとえば厳しい試練を持つYODよりは、こちらのほうがサポートの数が多いぶん恵まれて活動的に生きることが可能なはずです。


そもそもトライン120度は活動のアスペクトです。120度だけでは動くきっかけがないため停滞してしまいますが、ハードアスペクトというバネが加わることでアグレッシブな動きが可能になります。
張り詰めた180度をバネとして120度で回転を加えていけば、かなりの活動ができるはずです。


ミスティック・レクタングルの究極の形が、グランド・セクスタイルですね。
グランド・トラインが二重となるうえ、上下左右にミスティック・レクタングルが重なる究極の形状です。



【例】諸葛亮のホロスコープより

こうなると活動力最大となり、人生が動き出したら本人でも止められません。竜巻の中心にいるようなものです。



(2018/8/3修正)

グランド・セクスタイルを形成しない場合でも、ミスティック・レクタングルが二つ以上重なれば、これに似たことが起きるのではないかと考えられます。ただグランド・トラインがないぶん、まだコントロール可能だとは思いますので恐れないでください。
>>このややこしい表現について、少し解説


そのようなアスペクトをお持ちの方は、何かお役目があるのだと思います。
(あまり「使命がある」と思いつめても人生誤りますので、何となく心の準備をする程度で充分ですが)
ぜひ積極的に行動してみてください。
具体的には出会いの場へ出かけるか、それこそ「クリエイター」として自己表現するといいでしょう。
行動が運命を呼び、いつか人生計画を始動させることと思います。


※引用は『完全マスター 西洋占星術』松村潔著/講談社 より: ご注意。この本は中級者以上向けです。先生ご自身の経験によるかなり独特な解釈が多い(視点によりますが首を傾げるものもあり)ので、初心者向けではないと思います。占星術を学び始めて間もない方は、この本から入ってはいけません。他のオーソドックスな占星術テキストをお読みください。


★この記事のアスペクト画像は(c)Stargazerで表示させたものです。

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